生後6ヶ月から5歳くらいまでの小さなお子さんが熱の出始め（急に体温が変化している時）に意識障害やけいれんを起こす病気です。10人に1人くらいの方に起こります。
２～3分の間、意識がなくなり、手足が突っ張ったりピクピクしたりします。また、このようなけいれんの間は目は見開いたまま焦点が合わなかったり、左右どちらかに偏っていたりします。
けいれんが治った後は眠ってしまうことが多いようです。
１回だけで繰り返さない方も多いですが、半分近くの方は何度か繰り返します。その様なお子様も成長につれ６歳前後でほとんど起こさなくなります。
お子様がけいれんを起こすととても驚かれることと思いますが、まずは顔や体を横向きにして、唾液・吐物が喉の奥に流れないようにしてあげてください。救急車を呼んでも構わないと思います。もし余裕があれば、目線の向きや体の動きを観察していただいたり、動画を撮って頂けると診察の時に役に立ちます。
けいれんが長引くような時や体の動きがおさまっても意識がはっきりしない時はすぐに受診してください。
熱性けいれんと思われるけいれんが起こった後は、熱性けいれん以外の疾患が隠れていないか、脳波を含めた検査を行います。
また、熱性けいれんを繰り返した場合は、けいれん予防の座薬がありますので、熱の出始めに座薬が使えるようにご自宅に常備していただくこともあります。